外側型野球肘(離断性骨軟骨炎)

「外側型野球肘」は離断性骨軟骨炎とも呼ばれるタイプで、肘の曲がる部分の軟骨を痛めてしまうタイプの野球肘です。

これは内側型と違い、適切に治療する必要が大切です。

関節の軟骨や骨がはがれて肘に引っかかり右の写真のように伸びなくなったり、関節部分が徐々に破壊して変形にまで変形することもあります。

ほとんどが小学校時に発生し、治しておかないとスポーツ選手の将来を大きく左右してしまう場合があります。

小学生受診者の3分の1近くが「外側型野球肘」なのです

早期に発見できれば問題なく治るのですが、高校になるまで放っておくとせっかく技術が上達しても、スポーツを断念しなくてはならない場合があり、肘の痛みが続くときには「外側型野球肘」かどうかの早期発見早期治療がとても大切です。

外側型野球肘の初期はX線ではわかりません。

MRI検査をすればわかりますが検査にも時間がかかってしまいます。

早期発見に威力があるのは、エコー(超音波診断)です。逆に言えばエコーで異常なければ 外側型の可能性は低いので安心してよい、ということです。

心配と思ったら 野球肘超音波診断ができる医療機関で診断を受けることをお勧めします。

野球をしている小中学生の約5%に見つかりますが、初期で見つかればきちんとフォローすれば 跡形もなく治って行きます。

Aの写真では Bの写真で丸く写っている部分が凸凹になっていますね

これは、関節軟骨表面が痛んでいることを示すものです。 

また、私たちの研究で、X線で軽症に見えても、実際には重症で早く手術をすべきと言う例が多くみられることがわかりました。

「外側型野球肘」での不安定型は、いくら安静にしていても治りません。無駄に時間を過ごす事にもなりかねないのです。手術をすべきかどうかの判断はMRI検査で行えます。


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